ワイヤーハーネスの検査まとめ

2018年08月22日

加工・検査・技術

ワイヤーハーネス製造を含む製造業全般では不具合品を出荷しないように出来上がった製品の検査がおこなわれます。ワイヤーハーネスには電力や機器制御のための電気信号を伝える役目があり、不具合が起こると機械装置が故障したり誤作動を起こしたりと重大な事故や損害に繋がりかねません。従って、ワイヤーハーネスが仕様を満たして正しく製作されているか検査することは非常に重要な工程と言えます。

ワイヤーハーネスの検査工程はワイヤーハーネスの配線が正しいかどうか確認する導通検査と、人の目によって製品が正しく仕上がっているか確認する外観検査に分けられます。

ワイヤーハーネス製造会社が求める検査とは?

検査でもし不具合を見逃してしまうと、納入先で不具合が発覚して顧客やエンドユーザーに迷惑をかける事になり、またクレーム対応に追われることとなります。クレームの内容によっては損害賠償が発生する可能性があり、またクレームへの対応は時間とコストを要します。よってワイヤーハーネスを製造する企業は、不具合品を社外へ流出させないように必要な検査項目を正確にかつ効率的におこなうことを求めます。

検査の正確さと効率を向上させるためには検査器の導入が有効です。また、検査は検査器を導入しても人が操作・確認する項目が多いため、検査員の教育や習熟も重要となります。

ワイヤーハーネスの検査器

ワイヤーハーネスを検査する検査器にはいくつかの種類がありますが、最も代表的で導入件数が多い検査装置は導通検査器(ハーネスチェッカー)です。その他にはカラーチェッカーや圧着不良検査装置などが挙げられます。

ワイヤーハーネスの検査装置とは

代表的な検査器は導通検査器(ハーネスチェッカー)

導通検査器はワイヤーハーネスの電気的な繋がりを確認する導通検査とよばれる検査をおこなう装置です。導通検査器を導入することで人為的な作業ミスが軽減されより正確な検査ができ、かつ検査スピードが非常に早いため作業効率が向上します。

導通検査器には耐圧検査、絶縁抵抗検査、導通抵抗検査、瞬間断線検査などその他電気的な検査機能を持つ機種もありより詳細な検査が可能です。このような多機能の検査器を保有していると多くの検査項目に対応することができ、かつ不具合の原因調査にも役立ちます。

ワイヤーハーネスの導通検査器とは

ワイヤーハーネス の導通検査工程

主流な検査器メーカ社長インタビュー

日本市場で主流な検査器のメーカは株式会社ナックコーポレーション、株式会社ネクスト、東京インターホーン株式会社の3社です。これらの3社の中でも、勢力的なのがナックコーポレーションです。ナックコーポレーションは新製品の開発が活発で、高品質かつ低価格な製品に強みがあります。社長の中川浩次さんは起業家精神に溢れています。

株式会社ナックコーポレーション、中川社長インタビュー

 

外観検査工程

ワイヤーハーネスの検査工程は大まかに導通検査と外観検査に分けられています。外観検査工程にではワイヤーハーネスの寸法、使用部品の正誤、端子の挿入具合、圧着・圧接・半田などの加工状態、汚れキズの有無、銘板など正誤などさまざまな項目を目視によって検査します。外観検査の検査装置には色や部品を識別するカラーチェッカー、圧着状態の異常を感知する圧着不良検査装置などが挙げられます。

ワイヤーハーネスの外観検査工程

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