ハーネスチェッカーとは

2018年06月18日

加工・検査・技術

 ハーネスチェッカーとは世間一般ではワイヤーハーネスの検査器全体を指し示していますが、専門的な見方からは導通検査機能のみを持つワイヤーハーネスの検査器のことを示すことが多いようです。

 ハーネスチェッカーとはワイヤーハーネスを検査する検査装置(検査器)のことです。ワイヤーハーネスの検査装置には様々な呼称があり、ハーネスチェッカーは数ある呼び方の中のひとつと言えます。

 例えば世間一般ではワイヤーハーネスの検査器は導通チェッカー、ケーブルチェッカー、ワイヤリングチェッカー、オープンショートチェッカー、配線チェッカーなど様々な呼び方をされています。またチェッカーをテスターや試験器、検査器などの言い方に置き換えて導通検査器、ケーブルテスター、配線試験器といった表現も使用されています。このような呼称は検査の対象物や検査内容と検査器を示す言葉の組み合わせが多いようです。

 その中でもハーネスチェッカーはよく使用される呼び名ですが、これは検査の対象物であるワイヤーハーネスを略してハーネスと表現し、英語のChecker(点検する人や物)という検査器を示す意味のチェッカーが組み合わさった言葉です。

 このように様々な呼び方をされているワイヤーハーネスの検査器ですが、ワイヤーハーネスの検査器メーカーによると検査器の機能を基準に名称は以下のように分類されています。

・ハーネスチェッカー
導通と呼ばれる配線の電気的な繋がりを検査する検査器のこと。検査機能は導通のみ。

・ハーネステスター
導通検査機能に加え、抵抗値検査ができる検査器のこと。電流や抵抗値を具体的に測定する機能を持つことからチェッカーではなくテスターと表現。

・ハーネスマルチテスター
導通検査、抵抗値検査機能に加え絶縁抵抗検査、耐圧検査など多種類の検査機能を持つ検査器のこと。多機能をマルチと表現。

 この中でもワイヤーハーネスの検査器として最も広く使用されているのが導通検査機能のみを持つ「ハーネスチェッカー」です。導通検査はワイヤーハーネスの電気的な繋がりを検査する最も主流な検査と言えます。

 また各検査器(ハーネスチェッカー、ハーネステスター、ハーネスマルチテスター)には瞬断検査機能を持たせることも可能です。