営業外損益とは

2017年06月06日

運営・経営

 企業は本業(営業)に注力しているわけですが、営業以外の活動も行います。

 本業以外の活動の例としては、お金の運用があります。お金がたくさんある場合、定期預金に預ければ利息がもらえますし、他の会社の株に投資することもできるわけです。そして、その結果得られる預金利息や受取配当金、株の儲け(有価証券売却益)のような、営業以外で生じた収益を「営業外収益」といいます。

 一方、資金が不足し、借入れを行えば利息を支払うことが必要になりますが、この支払利息などのように営業以外(財務上=お金の貸し借り)で生じた費用を「営業外費用」といいます。

 このように営業以外の投資活動や財務活動で生じた収益・費用が、営業外収益、営業外費用となるのです。

 ワイヤーハーネスを製造する企業は、部材を仕入れてワイヤーハーネスを製造し販売することが本業となります。営業外収益の例として、電線の空きドラムの売却や、電線屑の売却が挙げられます。こういった廃品の回収による収益は本業に関係がない雑収入です。

 また営業外費用としては、手形やファクタリングの割引による売上割引がよくある例となります。

 本業での利益である営業利益に営業外収益を加え、営業外費用を差し引いた金額が経常利益です。

経常利益=営業利益+営業外収益-営業外費用

 営業外収益や営業外費用は、本業以外から発生するものではありますが、その利息の受け取りや支払は毎期継続的に発生します。これらの毎期”経常的に”発生する収益・費用を織り込んだ利益ですので、経常利益と呼ばれます。

参照:「ゼロからわかる!決算書」 著者:石島洋一、石島慎二朗 PHP研究所