貸借対照表B/S

2017年05月01日

運営・経営

貸借対照表B/Sは貸方に借金(資金の調達方法)、借方に資産(資金の運用方法)を記入するルールです。このうち、資金の運用結果である借方の項目を「資産」といいます。部品や商品の他、定期預金なども資産運用の一種ですから「資産」となります。

一方、資金の調達方法を示す貸方項目では、借入金のように資金の調達手段のうち返済・支払義務のある項目を「負債」といいます。貸借対照表の貸方項目は、負債のみではありません。資金調達の方法には、返済・支払いを必要としない項目もあるのです。

主な例は、株主からの払込金です。株主は会社に投資することで会社の株を取得しますが、会社はこの投資額を株主に返済する必要はありません。このような資金調達手段のうち返済・支払義務のない貸方項目を「純資産」といいます。

なお、損益計算書P/Lに出てくる利益についても資金調達の一種となりますが、当然、返済義務はありませんので、最終的に純資産に含まれることになります。

このように、貸借対照表は、資産と負債・純資産で示されます。負債、または純資産で資金を調達し、その運用結果が資産となるわけですから、資産と負債・純資産は必ず一致します。
つまり、貸借対照表上、貸方と借方は必ず一致する(バランスする)のです。たから貸借対照表はバランス・シート(B/L)と呼ばれるのです。

参照:「ゼロからわかる!決算書」 著者:石島洋一、石島慎二朗 PHP研究所