決算日と会計期間

2017年04月26日

運営・経営

 そもそも「決算」とは何なのでしょうか?会社は、倒産しない限り、ずっと続くはずです。これを「継続企業の前提」といいます。難しい言葉はさておき、会社は半永久的に続くと考えられるわけです。

 では、”会社の儲け”や”会社の財産と借金”をどのように表すか。これが問題となります。会社が半永久的に続くということは、いつからいつまでの会社の状況をあらわせばよいかわからないのです。

 そこで、人工的に期間を区切ってしまおう、というのが「決算」です。1年ならば1年、3ヶ月ごとなら3ヶ月と人為的に期間を区切り、その間の会社の状況を決算書として記録するわけです。

 このように決算のために区切られた期間を「会計期間」といいます。「事業年度」や「会計年度」も同じ意味です。そして、会計期間の最終日を「決算日」といいます。「期末日」も会計期間の末日ということで同じ意味です。なお、会計期間の初日は「期首」といいます。なお、法人税や消費税の申告は、決算日の2カ月以内にすることが義務付けられています。

 会社の儲けは、会計期間中に発生した収益と費用の結果として表れますので、損益計算書には会計期間中に発生した金額を記載します。一方、会社の財産と借金がどれだけあるかは会計期間の最終日における結果が重要となるため、貸借対照表には決算日時点の金額を記載することになります。

 決算日について特に決まりはありません。また、1年以内の期間であれば、一事業年度を何月から何月までにするのかということを自由に決めることができます。

 日本の大企業は事業期間1年で3月決算(3月31日を決算日)とする企業が多くなっています。ワイヤーハーネスを製造する企業も事業期間1年で3月決算が最も多く、続いてその半年先の9月決算が多くなっています。

参照:「ゼロからわかる!決算書」 著者:石島洋一、石島慎二朗 PHP研究所