ワイヤーハーネスの部品調達

2017年03月31日

加工・検査・技術

 ワイヤーハーネスを構成する各種部品(電線・ケーブル、端子、コネクタ、外装品など)の見積方法について紹介します。見積の依頼方法はFAXまたは電子メールが主流です。取引先によっては電話にて口頭で見積を依頼することが出来るケースはありますが、見積依頼と回答の記録が残らないためトラブルの原因になりかねません。口頭で簡易的に確認した場合でも、後にFAXまたは電子メールで見積の証拠を残しましょう。

・FAXでの見積
 見積依頼書の例文は以下です。見積依頼書には左上に取引先の社名と担当者、右上に自社名と発信者、連絡先を最低限記載しましょう。同姓の人がいるかもしれないので、姓名はどちらも記載します。これらの情報が正しく記載されていないと見積依頼が正しく処理されず、質問がある場合や返答もスムーズに進みません。

 型番と必要数量を記載して取引先にFAXすれば回答が得られます。型番にはメーカも記載しておくと親切です。回答FAXでは単価、ロット、納期が自分で送付したFAXに追記され返送されてきます。また、在庫が僅少など特筆すべき内容がある場合はその旨が備考欄などに記載されています。

見積依頼書の例文(ダウンロードはこちら

 FAXはハードコピーをFAX機器に設置して送付しますが、パソコンで作成した見積を印刷せずに直接FAXする方法もあります。後者の方が効率的です。いずれの場合も、ハードコピーか電子データを残しておきましょう。なお、見積依頼書には見積No.を記載すると見積依頼と内容を特定できます。見積No.を記載する場合は社内でナンバリングの共通ルールを設けた方が、個々人でナンバリングを設定するよりも管理が行き届きます。

・電子メールでの見積
 見積依頼メールの例文は以下です。電子メールで見積依頼する場合はFAXと同様に型番と数量を記載します。電子メールはFAXと比較して、送信履歴と返答がメールサーバとソフトに記録されるため、見積の証拠が必ず残り見積も特定できます。また、送受信のFAX用紙費用や通信料金も考慮すると電子メールが効率的です。

<電子メール例文>
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○○○○株式会社
営業部 田中一郎様

お世話になっております。○○○○の佐藤次郎です。

以下、見積をお願い致します。

A-123   10個
(型番)  (必要数量)

以上、宜しくお願い致します。
佐藤次郎
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・ECサイトでの見積
 インターネットで部品を販売しているサイトで見積依頼をする場合は、サイトで指定されている方法で見積依頼をします。インターネット販売では数量や納期が明記されている場合もありますが、数量によっては価格を低減できる場合や実納期が記載より短いなど、実際に問い合わせてみると有益な情報が得られることがあります。
 
 基本的に初めて見積を依頼したい場合は取引先によって特殊なルールがあるかもしれませんので、先方に連絡して誰宛にどのような方法で見積依頼をすれば良いか確認しましょう。

部品見積で得られた情報は、部品の発注やワイヤーハーネスの見積に使用します。