ワイヤーハーネスと採用募集活動

2017年03月31日

運営・経営

ワイヤーハーネスの製造をおこなっている企業は中小・零細企業も多く、中小企業の一般的な問題である人材の獲得に苦労している傾向があります。この問題の根源の1つに、適正な採用募集活動がおこなわれていないことがあげられます。適正な採用募集活動をおこなうために、募集の流れや採用面接のコツなど、採用募集活動の流れやスケジュールについてご紹介します。

■採用募集活動の流れ

採用募集活動の流れとしては、計画、募集、選考、決定という4つのステップがあります。

人材の採用の目的は、会社に最も適した人材を、必要な人数だけ採用することが目標です。人事担当の実務は、これを実現するために、大きく分類するとステップが4つあります。ここでは、実務を行う前に、事前に準備しておくこと、決定しておくことについてご紹介しましょう。

・採用計画の立案
採用計画を立案する場合は、人材がどのようなスキルの保持者を必要としているか、採用人数は何人必要かを洗い出しておきます。

・募集
募集はどのような人を対象にするか、Webを使ったものか、それともエージェントを利用するのか、ハローワークを中心とするのか予算と照らし合わせる必要があります。また、面接は何次まで行うか、適性検査はどのような内容でいつ行うかなどをあらかじめ準備しておきます。
採用後には改めて研修の費用や時間がかかることも合わせて考え、予算を考えておきたいところです。

・選考
書類選考の場合には、どのような項目を重点に置くか、続いて面接選考では評価基準をどうするか、面接官は何名か、どんな質問をするかあらかじめ議論しておくことが必要です。

・決定
決定する場合は、雇用契約書や内定通知書はどのような内容にするか、内定した人が入社するまでどのようにフォローするか、ということを決定しておきます。

■採用募集活動のスケジュール

新卒採用の場合は、大学・大学院卒と高卒でスケジュールが違っています。
まず、高卒の場合は、求人票を管轄しているハローワークに提出します。

手続きの一般的な流れとしては、
① 求人票を作って管轄しているハローワークに提出する
② 求人票はハローワークが確認すると戻される
③ 求人票のコピーを、募集する高校と高校があるハローワークへ提出する
④ 応募した人に選考スケジュールを連絡する
⑤ 選考を行う
のようになります。

採用募集活動の場合には、高校生の家庭を訪れるのは禁止であるなどのルールがあります。そのため、厚生労働省が運営している「高卒就職情報WEB提供サービス」などでチェックしておきましょう。
一方、大学・大学院卒の採用募集活動の場合は、採用を1回行うことに対して、基本的に1年~2年かけて行います。採用募集活動は、一斉にスタートするため、遅れないようにしましょう。そのため、採用募集活動が着実に年間を通して行えるような準備と計画が必要になります。
なお、新卒の採用募集活動の具体的な年間のスケジュールについては年度ごとに一般的な流れに変更が起こるため、ネットなどで紹介されているため確認してみましょう。例えば2017年3月卒業・修了予定社の新卒採用募集活動のスケジュールは、経団連加盟企業を中心に採用面接などの選考開始時期が6月へと、去年よりも2カ月前倒しになります。このように世間のスケジュールの流れを定期的に把握する必要があります。
また、採用募集活動は、ここでご紹介した新卒採用だけでなく、中途採用もあるため、それぞれの流れとスケジュールについて十分に把握しておきましょう。

ワイヤーハーネスの製造をしている企業の多くは採用募集活動に対しての取り組みが疎かな傾向があり、改善の余地は非常に大きい分野です。採用募集活動の業務を改善するにはその源流となる経営方針が確立されていなければなりません。なぜならば「採用したい人材像」は、経営方針から考えてゆくものだからです。改善すべき順位を明確に意識し、自社を改善していきましょう。