大規模展示会 electronica/productronica China 2019

2019年04月10日

展示会, 特集

ワイヤーハーネスに関連する世界最大級の展示会

展示会

electronicaとproductronicaはドイツのミュンヘンで開催されている、世界のトップメーカの最新技術と製品が勢揃いする業界屈指の専門展示会です。30年以上にわたり開催されています。この見本市の中国版がelectronica Chinaとproductronica Chinaです。電子部品・製造機器・光技術からパワーエレクトロニクス、セミコンダクター、電子基盤・回路関連分野まで、エレクトロニクスの全てを網羅する中国最大級の見本市となっています。

electronica/productronica Chinaではワイヤーハーネスの材料や加工機械、検査関連機器などのブースが多数出展されていて、ワイヤーハーネス関連の見本市では世界最大とも言われています。

2019年3月20日(水)~22日(金)に中国の上海でelectronica/productronica China 2019が開催されました。会場は去年と同様で上海新国际博览中心(SNIEC)です。今年の展示会も非常に盛り上がっておりました。数年前まで小さなブースで展示していた中国の治具/設備メーカーも、徐々に大きなブースへと成長しており中国のワイヤーハーネス市場がまだまだ成長している事が感じられます。

E3会場にはワイヤーハーネス関連のメーカが出展しています。新しい企業も増えて、去年よりもブースが埋まっていました。E3会場には本年もナックコーポレーションが出展していましたのでお話を伺いました。ナックコーポレーションのブースは去年よりも大きくなっていました。

 

展ナックコーポレーションブース

ナックコーポレーションのブースでは標準品とオプション品の他に、新製品の超高機能瞬間断線解析装置(NMS-F1)とコネクタ検査装置が展示されていました。2つの新製品は世界No.1の市場である中国市場をターゲットとした製品です。

超高機能瞬間断線解析装置(NMS-F1)はJIS,IEC,JASO等の規格に準拠した瞬間断線試験装置で、4線式の抵抗測定も可能にしています。4線式は2線式に比べて微小な抵抗値の違いを感知できるため、断線する前の異常を発見することができます。中国では瞬間断線解析のニーズが特に高く、より高性能な新製品を開発・展示していました。

 

NMS-F12つ目の新製品はコネクタ検査装置で、従来機種の内部のソフトウェアをアップデートすることにより、コネクタの検査ができるようになります。専用の検査装置にパーツフィーダーから供給されたコネクタを配置し、プローブでコンタクトし、導通と耐圧試験を瞬時におこなうことにより、電気的接続の異常を感知します。コネクタ以外にも、自動車のフューズボックス、ジャンクジョンボックス等の電気的検査にも応用が可能です。

 

コネクタ検査装置

去年に加えて新しくNAC製品を摸倣企業が現れていました。摸倣企業が増えているということは中国の市場が注目されており、またナックコーポレーションの製品が標準的な存在と推察されます。ナックコーポレーションは市場のニーズに合わせて新製品の開発を進めているようです。

来場者は先進国と中国系の方が多いですが、中東や南アフリカなど世界中の方が展示を見に来られていました。中国は景気後退懸念も囁かれていますが、ワイヤーハーネス市場は展示会の様子から活気にあふれていました。

また、中国上海は気のせいか去年よりも青空が感じられました。PM2.5の影響が少なくなって空気がきれいになってきたのでしょうか。大気からも中国の発展や変化を感じました。