新規顧客の開拓

2017年04月17日

運営・経営

新規顧客の開拓はワイヤーハーネス業界以外のどの業界でも、営業の仕事として最重要課題と言っても過言ではありません。ここでは新規顧客を開拓する方法を分類しながら紹介します。

新規顧客の開拓は営業戦略に沿って具体的に計画を作っていきます。営業戦略を決めていない場合は、どのような営業活動を行えば良いかわからなくなってしまうので必ず決定しましょう。
 
例えば営業戦略が「近隣で技術力が求められる半田作業を含むワイヤーハーネスの受注を拡大する」であるとします。「近隣で技術力が求められる半田作業を含むワイヤーハーネス」に対して需要があるのはどのような企業でしょうか?技術力が求められる半田作業には、例えば同軸ケーブルが考えられます。同軸ケーブルは高周波信号の伝送用ケーブルとして無線通信機器や放送機器、ネットワーク機器、電子計測器などに使用されます。そのような機器を製造している企業はどこでしょうか?さらに近隣でそのような企業はどこでしょうか?

このように具体的にどんな企業がターゲットとなるのか考えていきます。ターゲットが決まったらその企業にどのようにアプローチしていけば良いか計画します。以下、新規顧客開拓のアプローチについてご紹介します。

紹介

まずは商談が進みやすい紹介を考えます。既存顧客、仕入先、同業者などの関係者に自社の強みや探している企業像を伝え、紹介してもらえないか聞いてみます。日々の取引が良好であれば前向きな回答が期待できます。また、もし聞いたときには候補が無くても、後で該当する企業を発見した場合に連絡をくれるかもしれません。定期的に聞いてみましょう。

また経営陣や社員の個人的な人脈から紹介に繋がる場合もあります。特に中途採用で以前メーカの担当者と良好な関係がある人材がいると、アプローチできる可能性が高いです。

人脈を広げる活動も考えていきましょう。商工会や経営者が集まる会、倫理法人会やものづくりの勉強会などに参加すると人脈を開拓できます。また、種々の業界に接することで勉強になります。しかし人脈を育てる活動は時間が掛かり、即時性はありません。

飛び込み営業、テレアポ、DM

ターゲットとなりそうな企業へ飛び込み営業やテレアポ、DMを考えます。これらの方法は関係がない人にいきなりアプローチするため、紹介より商談へ繋がる可能性は低くなります。商談への可能性を高めるために、行政の企業データベースサイトや企業ホームページからターゲットとなりそうな企業を探し、連絡します。以前問合せがあり失注した企業に再コンタクトしたり、過去に名刺交換した人物に再コンタクトする方法もあります。

事務所にアポなしで行く飛び込み営業、電話を掛けて担当者と訪問の約束を取るテレアポ、資料やメールを送付するDM(ダイレクトメール)など方法はいくつかあります。地道な営業活動となり、精神的・体力的にも大変ですが粘り強く行動しましょう。

営業代行業者は主にテレアポやDMの代行をおこなっています。必要に応じて利用を検討します。

ホームページ

ホームページを持っていない場合はホームページを制作すると問合せをもらえる可能性が高まります。また既に持っている場合でもデザインや内容の改定、そして何より検索されやすいようにホームページを作りこむと問合せは増加します。ホームページ制作は専門知識もいるため実績がある企業に委託しましょう。

ホームページ制作会社によって、実際に問合せが増えるようなホームページを制作してもらえるのか実力の差があります。また、必ずしも製造業(B to B)や特にワイヤーハーネスに関しては知識があるわけではありません。なるべく製造業やワイヤーハーネスに知識があり、問合せ増加に関して実績がある会社に委託するのが望ましいです。

ホームページによる問い合わせは、自社の製品に対してニーズが高い顧客が連絡してきている傾向があり、成約に結びつきやすいのが特徴です。ホームページには必ず自社の強みや価値を掲載しましょう。

営業コンサルタント

営業コンサルタントに新規顧客の開拓をサポートしてもらいます。営業コンサルタントは営業戦略や営業資料の作りこみなどまず基本方針やインフラを整備していき、営業活動に関して提案をもらえます。また、営業コンサルタントの人脈から顧客の紹介を得れる場合もあります。

営業コンサルタントは個人の能力によってサービスの質や費用対効果がまちまちで、事前に効果が見分けにくいため評価が難しいという特徴があります。費用も決して安価ではありません。しかし、外部の人材に自社を見てもらう事で、自社では考えられないような戦略や提案が受けることができるかもしれません。初回相談などは無料な場合が多いので、情報収集してみましょう。

以上、新規顧客開拓のアプローチについてご紹介しました。まずはコストや労力を考えながら自社で出来る範囲でチャレンジしていきましょう。なお、低コストで新規顧客の開拓をするには、ホームページを活用した新規問い合わせが効果的です。ホームページは24時間、自動で営業活動をおこなってくれます。

無事にターゲットとなる企業に接することが出来て、評価されれば新規の取引先が増えていきます。景気が良い時代ではありませんので既存顧客に頼らず、新しい取引先を開拓していきましょう。