財務の経営分析

2017年05月17日

運営・経営

 貸借対照表と損益計算書に記載されている数字を用いて、財務の経営分析をおこなうことができます。経営分析をすることにより企業の安全性が判断出来たり、利益率や回転率、販管費などを分析することにより利益構造や資本の回転状況など様々なことがわかります。経営分析ができるようになると決算書をさらに”読める”ようになってきます。

 財務の経営分析はよく健康診断に例えられます。健康診断では定期的に健康状態をチェックすることによって、健康を損なっていないか判断します。もし病気であったならば早期に発見して、早期に治療したいものです。

 財務の経営分析は企業の健康診断のようなもので、会社の状態が良いのか悪いのか判断することができます。そして経営分析の結果から、現状を把握し今後の対策を考えていきます。健康診断と同様に経営分析は定期的におこなうことをお勧めします。

 例えば、収益性を判断する代表的な指標である売上高総利益率を計算すれば、売上に対してどの程度の割合で利益が出ているかわかります。このような数値を、経年で比較すれば収益性が高くなっているのか低くなっているのか判断することができます。また可能であれば同業者と比較すると、自社が業界のなかでどの程度の収益性を有しているかわかります。

 もしも収益性が悪くなっていることが分かった場合、早急に対策が必要です。収益性が悪くなっている原因を、さらに決算書の数値を使って資本回転率や労働分配比率などの指標で確認し、実際の経営改善に役立てます。

 ワイヤーハーネスを製造している企業は中小・零細企業が多く、財務の経営分析により自社の状況をしっかり確認していない企業も多いのが現状です。経営改善のため、定期的に財務の経営分析をしましょう。