【研修レポート】経営を任せる人材育成について(講師:伊庭正康氏)

2020年01月10日

運営・経営

ワイヤーハーネス業界のみならず会社を運営に携わる人々はときには研修等を受講して学び、実践に生かすことが必要です。社内での勉強会や研修も重要ですが、社外研修・講演はその分野のプロや専門的な知識のある外部の方が講師となり自社だけでは学べないリアルな知識を吸収でき、視野が広がって新しい発見ができます。

ワイヤーハーネスの大学では社外研修・講演を実際に受講した様子をレポートしていきます。

研修タイトル:経営を任せる人材育成について

講師:株式会社らしさラボ 代表取締役 伊庭正康氏 (講師経歴詳細は文末参照)

伊庭正康氏

伊庭正康氏

 伊庭さんはリクルート出身で営業研修、営業リーダー研修、コーチングなどの研修や講演をなんと年間200回もこなすプロです。また、”一般論ではなく、実践的でスグに使える”、”学ぶだけでなく、明日からの元気が出る”ことをモットーにした研修でリピート率はなんと95%とのこと。半端ない実績ですね。

 今回は受講者に経営者層が多いこともあり研修の内容は「経営を任せる人材育成について」です。研修は2019年の12月におこなわれました。

 現代において人材の採用・育成・定着にはついていきたいと思える「魅力的なリーダー」の存在が欠かせないそうです。研修の目的はメンバーを魅了する「次世代リーダー」の要件と育成のヒントを確認していくというものでした。今回の研修はコーチングとチームビルディングの二つのパートに分かれていました。主に印象に残った内容を紹介します。

 まずコーチング部分ですが、モチベーションを維持し続けるための鍵は自分らしさの発揮やWill(夢・志のこと)の実現などといった内発的動機付だということを学びました。給与や待遇の向上などは外発的動機付けと言いますが、それ以上に内発的動機付けが重要だそうです。

 内発的動機付けをするためには、自分そして社員や部下のWillは何なのかを把握する事が第一に重要となります。研修では少し時間を取って自分のWill(なりたい姿、実現させたいこと)は何かを考え、隣の人と考えたことのシェアをしました。あまり考えたことがなかったので発見があり面白く感じました。また、会社の従業員やメンバーのWillを把握するために話合う時間をもっと設けないといけないなと思いました。「魅力的なリーダー」になるためには自分のWillをはっきりと持ち相手にも伝えられる必要があるので、まずは自分のWillを更によく整理すべきと強く思いました。

 次にチームビルディング部分です。ここでは部下がついていきたくなる魅力的なリーダーとは役割を超えて自らの価値観を示し手本を示せる人であることを学びました。ここで重要になってくるのは「自分の仕事の価値観って何なんだろう?」ということです。仕事をする上で信条としているもの。何でしょうか。前半のコーチング部分と同様に自分の価値観を少し時間を取って考え、隣の人と結果をシェアしました。これも改めて考えてみると発見があります。自分の場合は価値案や信条といったことがあまり明確になっていなくて、まずいと思いました。後日、しっかりと考えて整理する必要があります。

 もう一つ印象に残ったことに、その自分の価値観を周囲の人や部下に伝えるようなコミュニケーションを1週間の仕事のうちどの程度取っているかという質問です。こちらは、ほとんど取っていないことに気付きます。(汗)まず価値観がしっかり持っていることが重要ですが、それを伝える時間を取っていなければ当然周りに伝わらないですよね。単純なことですが出来ていないことに気付いて、良かったなと思いました。

 他にも新しい視点や数々の学びがありました。話を聞くだけの講義とは違い、ワークショップ型の参加型はより学びが多い様に思います。また、やはり人気があるプロの講師の方の指導は違いますね。時間としては長い研修もあっという間に感じました。

 皆さんはこのような人材育成に関する研修を受講されたことはございますでしょうか?私たちのワイヤーハーネス業界は中小企業が多いですが、中小企業ほど人材育成への知見が乏しいように思います。だからこそ受講に意義を感じました。また、伊庭さんの研修は最近のトレンドも盛り込んであるため、新しい感触を受けました。是非、教わった内容を実践していきたいですし、社内メンバーにも同じ研修を受けてもらいたいと思いました。

講師経歴詳細

1969年京都生まれ。1991年リクルートグループ入社(求人情報事業)。営業職としては致命的な人見知りを4万件を超える訪問活動を通して克服。

その後は、リクルート社においてプレイヤー部門とマネージャー部門の両部門で年間全国トップ表彰4回を受賞、また40回以上の社内表彰を受け、営業部長、(株)フロムエーキャリアの代表取締役を歴任。リクルート流の「圧倒的な当事者意識」を持つ組織作り、営業マン育成法を会得。

2011年、研修会社(株)らしさラボを設立。リクルートで学んだ「圧倒的な当事者意識」を持つこと、「期待に応えるだけではなく、期待を超える」ことの大切さを説くべく、リーディングカンパニーを中心に年間200回を超えるセッション(営業研修、営業リーダー研修、コーチング、講演)を行っている。

また、ストレスコーピングコーチとして、ビジネスパーソンのメンタルタフネス強化研修も行っている。

近著には、『営業の一流、二流、三流』『絶対に残業しない人の時短(しごと)のワザ』『強いチームをつくる!リーダーの心得』など多数。その活動は、日本経済新聞、日経ビジネス、など多数のメディアでも紹介される。

”一般論ではなく、実践的でスグに使える”、”学ぶだけでなく、明日からの元気が出る”ことをモットーにした研修のリピート率は95%。