ワイヤーハーネスの部品仕入先評価

2017年04月05日

加工・検査・技術

ワイヤーハーネスを構成する部品の仕入先評価についてご紹介します。評価するポイントは大きく分けて「与信の評価」と「サービス内容の評価」の2点です。

・与信の評価
 与信とは信用を与えるという意味です。商取引をおこなう場合は取引先をどの程度信用していいか評価する必要があります。信用が低い部品仕入先は倒産リスクが高く、部品供給の安定性が低い場合があり、商取引をするには与信を評価すべきです。

 簡易的に与信を評価するには、ホームページや会社案内などの資料などから会社規模や沿革、大手企業との関連性、資本金、経営者、サービス内容や活動の方向性などを読み取って評価します。同業界の知人からの情報も評価に有益です。

 また、帝国データバンクのような調査会社は企業の調査報告書を発行しています。調査報告書では企業を業歴、資本構成、規模、損益状況、資金現況、経営者、企業活力などによって数値で評価しています。このような調査報告書は有料です。

 近年ではワイヤーハーネスの部品仕入先であるメーカや商社は統廃合が進み、ある程度の規模の仕入先が多くなり与信が低い仕入先は少なくなってきています。よって、与信の評価は簡易的な方法で十分です。

・サービス内容の評価
 サービス内容の評価は主に「価格、ロット、納期」の3点がポイントとなります。ワイヤーハーネスに使用される部品は大手企業メーカが製造しているものが多く、取扱いのある商社は多数存在しています。各商社の実力は「価格は安いがロットが大きい」、「納期が短く、1個からでも販売してくれるが価格は高い」など違いがあります。各社に見積を依頼して、サービスの内容を評価しましょう。

 また「価格、ロット、納期」の他に「対応の良さ」が重要な評価ポイントとなります。見積への対応の早さ、気遣いなど取引先のレスポンスも評価しましょう。支払条件や送料の考え方なども確認しましょう。

 既述の通りメーカや商社は統廃合が進み、与信が高い仕入先が多くなってきているため、サービス内容の評価は与信の評価よりも重要です。