ワイヤーハーネスの検査工程

ワイヤーハーネスの製造における検査工程は、全ての加工工程を終えた完成品のワイヤーハーネスを顧客要求通りの製品に仕上がっているか検査する工程です。検査工程で合格とならなかったワイヤーハーネスは出荷できず、修正加工または廃棄されます。検査工程の後は梱包、出荷工程を経て製品は顧客のもとへ配送されていきます。

検査工程は導通検査、引張試験、外観検査工程に分類されます。

　導通検査工程ではワイヤーハーネスの電気的な性能が適正かどうか検査します。適正な電気的な性能とは断線・短絡・誤配線・余剰配線・潜在的な不具合箇所が無く正しい回路であり、絶縁度合いや各回路の抵抗値などが正常値であるということです。

　引張試験工程ではワイヤーハーネスの物理的な強度が適正かどうか検査します。ワイヤーハーネスの端末や端子を引っ張り、規定値の力に耐えうるか検査します。

　外観検査工程ではワイヤーハーネスの寸法、部品、圧着・圧接・半田状態、銘板などが正しく、汚れキズなどが無いか目視によって検査します。

　基本的にワイヤーハーネスの検査員とワイヤーハーネスを製作する作業員は兼任してはいけません。作業員は正しい製品を製作していると考えてもの造りをしています。自ら製作した製品を自ら検査すると、自分が製作した製品は正しいという思い込みが発生し、不合格品を見逃してしまう可能性が高くなります。

検査工程の作業は機械化が難しく、手作業が主流です。

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