利益と税金とお金

2017年05月01日

運営・経営

 ワイヤーハーネスの製造を1年間おこなってきて年間でどれくらい利益が出たのか、企業としての年間成績のようなものですから非常に気になるところですね。

 まず気になるのが営業利益です。部品や設備を購入し、人件費を掛けて、ワイヤーハーネスを出荷した結果、得られる利益となります。本業でどれだけ利益を出せたのか、一年の運営の苦労や改善の結果が表れてきます。

 借入れがある場合は利息の支払として営業外費用が発生しますが、借入れがそこまで大きくなく、土地の売買など特殊なことがなければ、営業利益は企業活動の利益とほぼ同じになります。

 企業活動の利益からは最後に税金が差し引かれます。差し引く税金は、法人税、住民税及び事業税の3つの「法人税等」です。法人税は国に納めるため「国税」ですが、住民税や事業税は所在地の自治体に納める「地方税」に該当します。

 差し引かれる税金の合計は、企業活動の利益(税引前当期純利益)の約40%です。世界でも日本の水準は高く、1000万円の利益を出しても約400万円は税金として引かれます。5000万円の利益ならば税金は約2000万円にもなるのです。

 なお、法人税の支払は決算後なので、決算で良い利益が出ていると後に多くの税金を払わなければなりませんので、資金繰りに注意が必要です。

 やっとの苦労で出した利益です。多くの税金が引かれていくのは感情的にも心苦しく感じてしまいます。利益が出ても手元に残り増えるお金は、その利益額の約60%程度です。

 企業を伸ばすには、多くの税金を払って残った資金を投資活動に当てていかなければなりません。また、借入れの返済も同様に多くの税金を払って残った資金を当てていくことになります。しっかりと利益を出し、より良い企業体制を構築していきましょう。