ワイヤーハーネスの実務
2017年03月31日
ワイヤーハーネス製造業を運営する為には様々な実務をこなす必要があります。実務のカテゴリーとしては会社を運営する上で一般的に必要な経営、経理、人事、総務、営業、広報に加え、製造業として一般的な開発、設計、製造、検査、品質管理、生産管理、調達が挙げられます。また、IT化が進みインターネットや様々なシステムを導入する傾向が強まり情報システムも重要な実務となってきました。
会社の規模に応じて各実務に対して部署や課が設けられていたり、担当者が専任または兼任で存在したり形態は様々です。一般的に大きな企業体ほど組織化や分業化が進み、各実務に対して各部署や専任担当者が存在します。ワイヤーハーネス製造業を営む企業には規模が小さい会社も多く存在し、数名で運営している企業は全ての業務を数名の担当者で兼任していたり、設計や広報などの一部の実務を除外したりする傾向があります。
例えば年間売上が1兆円~千億円規模の大企業では各実務に対して細分化された専任部署、専任担当者が存在します。大企業は世界中に子会社やグループ会社を所有し、子会社ごとに各実務の部署や担当者が設けられる場合もあります。年間売上が数百億円~数十億円の中企業では専任部署の細分化が一部除外されたり、ライン部署以外では兼任担当者が増加します。年間売上が十億円~数億円の小企業になると必要最低限の専任部署を設置し、ライン部署でも兼任担当者がみられるようになります。年間売上が1億円以内の零細企業では、専任部署を設けずあらゆる実務を複数人で兼任しています。
企業の組織で直接売り上げや利益に関わる部門のことライン部門と呼び、営業、製造、調達などが挙げられます。ワイヤーハーネス製造業が生み出す付加価値は、顧客から要求されるワイヤーハーネスを製造し供給する事が主要な付加価値であるため、製造の実務はライン部門の中でも非常に重要となります。また、ライン部門以外では事業を維持・発展させるには事業の方向性や戦略を決定する経営の実務が最重要で、経営戦略に基づいた人事の実務も大切です。
ワイヤーハーネスの製造をしている企業は中小・零細企業が多く、製造や調達の実務が主体となっている傾向があります。しかし、企業活動には製造、調達の他にも経営、人事、営業、品質管理、生産管理、広報など様々な実務があり、これらの実務を改善していくことで企業全体の生産性が高まっていきます。発展している企業ほど様々な分野の実務を改善し、企業活動の運営・仕組みが出来ている傾向があります。